•   呉枯の峯、大平良山
    普通、雪山ハイク
    【日 時】 2月25日(土)〜26日(日)
    【天 候】 25日朝小雨、11時ころから薄曇り時々日差しも、
    26日朝小雪、お昼ころから薄曇りから晴
    【参加者】 CL山崎、SL石田千、石田忠、荒木、村田、市岡、大西、清水若、林、山中、藤崎
     

    計11名

    【コース】 25日 JR木之本駅(126m)9:40〜登山口10:10〜尾根上(360m)11:25〜480m地点12:23〜
        標高点482m地点12:45〜呉枯の峯(531,9m)13:55〜分岐点のコル14:15〜
        コル(280m)14:55〜田上山(323m)15:45〜記念碑(160m)16:30〜JR木之本駅26:40 
        〜余呉湖荘17:15
    26日 余呉湖荘(133m)8:50〜飯の浦越コル(289m)9:50〜主尾根(410m)11:40〜大平良  
        山(485m)12:20〜標高点(396m)13:05〜権現坂コル(375m)13:30〜地蔵の分岐
        13:45〜川並集落(150m)14:45〜JR余呉駅(134m)15:15
    【報 告】
    2/25
    快速電車に揺られて、小雨煙る木之本駅に着いたが先日の雨で融けてしまったか思っていたより雪が少なく≪豪雪の湖北≫のイメージは程遠い情景だった。駅の中で雨対策をして出発。木之本地蔵院の横から伊香高校のあたりに来ると、ようやく雪景色が現れ高校の正門前から200mほど行くと大きな道標が見えそこが登山口だ。積雪は30cmくらいあるだろうか、とりあえずロングスッパッツを付けて登りだすが辺りは杉、アラガシ、等の混成林で薄暗い藪の中、わずかに残るトレースを辿りながら登って行くが少しでも外すものなら’ガッバ’と膝まで落ち込んでしまう。そんな登りを1時間ほど黙々と登っただろうか、ようやく小雨も上がり明るくなりだした頃、三角点393mから延びる尾根上に出て小休止とする。積雪は1mくらいあり上層の10cmくらいはザラメ雪状態である。ツボ足で歩くと踏み抜いていまうのでワカンジキをつけることにした。ワカンジキは久しぶりの人、初めての人、私はスノーシュウーは初めての人であるが、今日は危険度の少ない里山はので、存分にトレーニングすることにして歩きだす。足の裏にワカンジキを付けても、ワカンジキの置きかたや体重移動が悪かったり、木の株や倒木の近くは’ガッバ’と落ち込むし、疲れてくると自分の右足で左足を踏みつけてぶっ倒れたりしながらも、楽しいワカンジキ歩行だ、
    それにしても雪山歩きは腹の減るものだ、標高480m地点でゆっくり燃料を補給したあと、現在位置の確定と進行方向をセットして進むうち、心配していた雨もすっかり上がり明るくなった雑木林に春の息吹を感じながら、緩やかな起伏を二つ程越え。13時40分、目標の≪呉枯の峯≫につきハイタッチで健闘を讃えあう。がいどぶっくでは雄大な横山岳が見えるとあるが今日はもう一つ眺めが良くないようだ。
    下山は登ってきた道を引き返そうと考えていたが、天候も安定しているし時間的にも余裕があるので≪田上山≫経由のコースを下ることにして、分岐点のコルに向けて出発、この当たりの地形は複雑なので、トレースはあるものの慎重に200mほど下って行くと小さな分岐のコル510mにつく。そこから西に派生する尾根の北斜面をトラバスするように下って行くが、吹雪の時など分かりにくいところだ。100mほどトラバスすると尾根に乗り、430m地点で南南西に方向を変え280mコルから田上山へと続いている。
    田上山は三つのピークからなっておりここは彼の合戦の時「豊臣秀長」の砦があったとかで、その説明文や遺構が散在する。一番南のピークが323mになっているが地形図を良く見るとその標高点が330mの等高線に囲まれていて332mの間違いじゃないかとおもうのですが、一度国土地理院に聞いてみたいののです。なにはともあれ町の喧騒を聞きながら一気に下って記念碑のある広場でワカンジキをはずして軽くなった足取りで木之本駅で待つ「余呉湖荘」の迎えのバスへと急いだ。
    2/26
    6時30分起床、昨日より少し冷え込んだ模様で、外を見ると雪が降っている。朝飯をしっかり詰め込んで余呉湖荘の前に集合。簡単なストレッチの跡雪対策をして飯ノ浦(はんのうら)の登りにかかる。「ワカンジキ」を付けようか」 とも考えたがここは「賊ヶ岳」への登降路、しっかりとレースがあるだろうとツボ足で登って行くと、案の定昨日と同じようにトレースを外したら’ガッバ’と落ち込むありさまだ。行き手に飯ノ浦のコルが見え隠れするが、道は木立を縫うように続き、4,5回もジグザグを繰り返したであろうか用焚く狭い飯の浦越のコルに登りつき小休止とする。私たちは大平良山に向かうべくワカンジキを付けて出発、コルから飯の浦側へ10mほど下った右上に峠のお地蔵様が鎮座されていてその横巻くように登ると道標と柵があり、ここは自然歩道らしきものがある模様だ。登る尾根は一緒なので道標を辿って登りだす。尾根の取り付きは急斜面であったが、間もなく緩やかになってC370mピークへ、コンパスと睨めっこして進むうちに北西に大きな枝尾尾根が派生している地点に道標があり自然歩道はこの枝尾根にそって「塩津浜」のほうへ降りて行くようでいよいよ人気のなくなった尾根を大平良山に向かう。
    何とも気持のよい雪上歩行だ辺りは所々ヒノキの植林をみるが、赤松を主体とした明るい雑木林の中、昨日より足さばきが良くなって快調なピッチで木立の中を進み、尾根が緩く左にカーブする410m地点で立ち止まり、よく考えてみると飯の浦からここまでノンスットプで来た事に気がつく。途中、地形図を見たりコンパスをセットしたりして何度か立ち止まったが、90分以上歩きとおせたことは皆さんのワカンジキ歩行が上達した証しだ。取りあえずここで小休止したあともうひと登りして薄日の差す静かな大平良山頂上に着きしばし静寂を楽しむ。山頂からの下りは、西に向かって派生する大きな枝尾根に誘い込まれないように要注意だ。目標の(権現坂)に向かう尾根にコンパスをセットして慎重に下っていく。ブッシュ越に北の方向に続く尾根が確認でき、これで一安心。穏やかな上り下りをくり返す尾根上は針葉樹がふえてややうす暗い感じであるがヤマザクラ、ナラ、ケヤキ、の御神木級の大木が林立する中、「花の頃はも事やろうなぁ」と話しているうちに現在地を失ってしまい(GPS)のお世話になる場面もあったが無事、標高点
    P396mのピークを確認してここから200m下ると灯篭と道祖神の鎮座する権現坂のコルに着いた。ここは昔の峠道でしっかり踏み込まれた道が今でも残っている。道は尾根の腹を巻くように下り、左下に林道が見えてきて合流する地点に、コンクリート作りの祠にお地蔵さんが安置されている。何でこんなところにお地蔵様と思うがここも昔の峠道で林道を渡って文室集落に至る。云わば三差路の峠になっている。
    ここから右にジグザグを繰り返しながら下って途中から現れたトレースを辿ると川並集落の裏手で防獣柵に行く手を遮られて、これを越えるのにシャベルを出すや、除雪するやらで予想外の時間を食ってしまいやっとの思いでお寺の駐車場に降り立ちワカンジキから解放された。 
     

    (記)



  • inserted by FC2 system