【報 告】
ナカマタ山
今回の「周山からナカマタ山を読図山行で楽しもう」という企画は、山崎さんが“右京の集い”で提案され、コースを地図上でシュミレーションして、楽しみにしていた例会です。残念ながら山崎さんが体調を崩されたため、私がリーダーに、そして荒木さん、村田さんがSLとなって実施しました。読図山行といえども、全く行ったことの無い山をリーダーするのは心配で、3人で下見をして取組みました。
周山で下車。皆さん楽しみにしていた企画のようで、12名の参加です。バス停から早速現在位置の確認です。弓削川と桂川の合流を確認した上で、桂川の左岸の車道を、地形を確認しながら今日登る尾根の取付き部へ向います。今日は、提案されていた “Aコース”の稲荷谷川の南側の尾根を登ります。
取付き部で、荒木SL指導のストレッチで体をほぐします。12名を3名ずつの4班に分けて、今日のコースの1/4ずつを、先頭で読図し て担当してもらいます。交替ポイントを皆で確認して、さぁ1班から出発です。
1班はとにかく登りです。伐採された枝や、藪状の低い木々を避けながら尾根を外さず登るのがポイントです。大体順調に進みましたが、1ヶ所古い登山道(ふみあと)に引っ張られて尾根を外したので修正しました。トリッキーな尾根が続く430mの豆ピークで先頭交替。
2班は、設定されていたA,Bコースの合流する502mピークの特定と、今日の読図のハイライトの尾根の乗り換えがポイントです。尾根上の小ピークから下りも入ってきますが、読図大好きの市岡さんは、慎重ですが着実に進みます。502mピークで昼食を摂ります。その間も2班の人は、次に下る尾根の特定をされています。
昼食後はピークを下り、尾根の末端から向いの尾根に乗り換えです。20mの小さい下りのあと、向いの尾根の横腹を登り、尾根の中心で方向転嫁して尾根を登る。先読みした地図のイメージどおりに進みます(当たり前の話しですが)。
ここの120-30mの登りは結構急登で、藪もきつく一番の頑張りどころでした。ナカマタからの主尾根に乗ってヤレヤレです。ここで3班にバトンタッチです。
3班は“最も美味しいパート”です。主尾根にはかなりはっきりしたルートがついていて、それを辿ると程なく今日の目的の山『ナカマタ670.5m』です。立派な三角点には、「東俣山」というプレートが、遠慮がちについています。射撃場の横から余野へダイレクトに下るルートもあるようで、小さい案内板がついていました。
私たちは一旦“茶呑峠”方面に向かいます。そして市町村界尾根にぶつかると、“茶呑峠”へのルートを離れて、市町村界尾根をそのまま南下します。ここの出だしの下りがポイントです。下見に来た時も、隣の南東方向に伸びる尾根を下りだして、「おかしい、下りが急過ぎる」と引き返して、正規の尾根を見つけました。
丁度、降り口の所に木が多いのと、出だしの尾根の通例のダラーっとした形状のため、一寸見つけ難い所です。今日は適切に探して進みます。ここを下って、ナカマタが谷を挟んで西に望めるポイントで先頭交替ポイントです。
4班は市町村界尾根を下ります。地図上では「この尾根のとおり下れば良い」と簡単ですが、下りは読図では最も神経を使います。尾根が細かったり、次のコルが見通せる所は良いのですが、尾根上のピークから明確な尾根の形状をしていない尾根を探すのは大変です。この日も1ヶ所、少し東に振った尾根を下りだして、後のメンバーから「おかしい!急過ぎるし、一寸振っているで!」と声がかかり、修正。ブッシュで邪魔されますが、やはりコンパスを小まめに見ることと、地図を先読みしておいて今の地形が合っているか確認することが大事です。
3本並んだ送電線が出て来て、いよいよ終盤になった感じです。ふみあとはしっかりしてきましたが、鹿除けネットが両側にありそれを何回も潜ったりして、一寸興がそがれます。下見の時は、送電線のところから下に見える林道にエスケープしましたが、今日は「伏見坂」まで足を伸ばしました。
伏見坂で林道に出て、それを西に下ると余野、そして滝の町に通じる車道に出ます。車道に出た所で休憩し、ここからの約4qの車道歩きに備えました。ただ、厭な車道歩きも大勢でワイワイと喋りながら歩いていると、そんなに苦も無く歩けました。滝の町でじっくりストレッチをして、今回の山行を終えました。
今日は、参加者皆が地図やコンパスを片手に、地形を読み、方向を確認しと、熱心に読図に取組みました。
参加の皆さんは、「良かった!」「面白かったなぁ」「勉強になった」と大満足の人が多かったようです。それと、登山道の無いルートを藪漕ぎ(この日の藪漕ぎ易しいですが)しながら歩くと、“山の歩き方”も力がつくと思っています。その意味でも、このような“読図山行”の例会を続けたいです。楽しそうなコースの紹介をお願いします。面白い、達成感のある例会だったと思っています。
以上
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