右京労山2012年『夏山合宿』 
 燕岳〜常念岳〜蝶ヶ岳          
 夏山合宿
【日 時】   2012年/ A班8月1日(水)ヨル、及び B班2日(木)ヨル〜5日(日)
【天 候】 コースタイムに併記
【参加者】  A班、CL山下,SL村田,西川,谷川,中岡,市岡,大西,小林,山中,中大路,吉野, 
 B班、CL荒木,SL石田(千),川辺,田尻,石田(忠),西岡,米津,森村,清水(若), 20名
 

 

【コース】

A班・
8月1日(水)  京都−<“さわやか信州号”>−
8月2日(木)  穂高町−<タクシー>−中房温泉=合戦小屋=燕山荘=燕岳=燕山荘〔泊〕
8月3日(金) 燕山荘=大天荘=大天井岳往復=東大天井岳分岐=横通岳南肩=常念小屋<B班>),
8月2日(木)  京都−<“さわやか信州号”>−
8月3日(金)  穂高町−<タクシー>−一の沢登山指導所==大滝==胸付八丁==常念小屋<A班、B班、合流> ; 全員
8月4日(土)  常念小屋=常念岳=蝶ヶ岳=蝶ヶ岳ヒュッテ=長塀山=<長塀尾根>=徳沢園
8月・5日(日) 徳沢園=上高地−<タクシー>−平湯温泉−<チャーターマイクロバス>−京都 〔解散〕

【報 告】
                       
                                      常念岳山頂にて。                  
報告/統括SL ; 石田 忠久
右京労山の2012年の『夏山合宿』は、北アルプス「常念山系」で行いました。
A班は山下リーダー以下11名で、8月1日ヨル出発し、2日朝に中房温泉から合戦尾根を登り「燕岳」に登って燕山荘泊、翌3日は大天井岳を経て常念小屋に入りました。B班は荒木リーダー以下9名で、8月2日ヨル出発し、翌3日に一の沢からダイレクトに常念小屋まで登りました。常念小屋でA班、B班合流して宿泊。
8月4日は、新たにA班,B班,C班に再編成して、常念小屋を出発。全員で目標の山「常念岳」を登りました。山頂にて、総勢20名が「常念小屋」登頂を祝して握手そして記念撮影。このあと、「蝶ヶ岳」への縦走と、長い長いと言われる“長塀尾根”を下って徳沢までの長丁場に挑みます。A班、B班はほぼ同じペースで進みました。C班は主に降りの苦手なメンバーと、そのサポートメンバーで構成して、約1時間〜1時間半遅れのペースで山行しました。結局、最終の徳沢へは18;45着と、A,B班から2時間半遅れで山行を終えました。4日夜は、今回の目的の一つであった“氷壁の宿・徳沢園”に宿泊。夕食を囲んで、全員の「常念岳」登頂と、無事な下山を祝いました。5日は、徳沢から明神を経て上高地へ、合宿山行の余韻を楽しみながら下山。上高地からタクシーに分乗して平湯温泉へ出て、留守本部に下山報告を行って今回の山行を終えました。温泉で汗を流し、迎えのチャーターバスで帰京しました。
『夏山合宿』というには一寸おこがましいような、一般コースの小屋泊縦走の計画でしたが、20名という近年にない多くの会員が参加して、小さな事故も無く、全員が目的の「常念岳」に登り、予定コースを完走したことは大成功でした。最近歩けていなくて、体力に自信が持てない会員は、事前の例会に多く参加して、体力UPを図って臨みました。又自主トレを行って参加された人もいます。こうして目標を設定して、皆でそれに向けて努力する。そして、実際の山行に於いては、体調不良の人が出ても皆で助け合って目標達成する。これも『夏山合宿』のあるべき姿と思います。その意味で大きな成果を上げたと思っています。
そして、今回の計画には、会長や副会長、リーダー部長、事務局長や多くの運営委員、そしてベテラン会員の多くが率先して参加し、会員へ呼掛けて計画を進めました。これも成功の一因と考えます。
参加会員の皆さん、役員の皆さん、ありがとうございました。次回も楽しい合宿を作り上げて行きましう。
 
A班報告
          
      燕岳                                    合戦小屋のスイカ
 8月3日(木)     
6時中房温泉出発。出発地点からいきなり狭い急登。第一ベンチ到着、いきなりの急登で全員が息を弾ませた。汗を拭き、一息いれて第二ベンチへ向かう。第二ベンチ到着。少し身体が慣てきたか動きがスムーズになってきた。第三ベンチ到着。相変わらず急登が続くが程よい時間で休憩ポイントが設定されているので皆さん笑顔。富士見ベンチ手前で市岡さん体調を崩す。昨夜の夜行バスで寝不足となり身体が思うように動かず、少し休憩を取って「合戦小屋でスイカを食べよう」を合い言葉に再び歩く。ルートが一本道で会ったことから先行9人を村田さんに任せ、山下が市岡さんに付き添い合戦小屋を目指した。既に先行9人は想い想いにスイカを頬張っていた。私達も遅ればせながらスイカに挑戦。気分が浮き浮きしてきたことから11人が改めて揃って燕山荘に向かう。西の空から怪しげ灰色のガスが沸いてきた。燕山荘に到着後部屋に荷物を置いて燕岳登頂に出かける。眺望を楽しんだ後、山荘に戻り暫し談笑。
 8月4日(金)
燕山荘で朝食を頂き、二日目の目的地・常念小屋目指して出発。山荘を出たときから槍が鮮やかに聳え、大天井岳までの稜線歩きは晴れ渡ったアルプスを一望でき快適な山行。途中、雷鳥一羽と遭遇、皆さんシャッタを切るのに懸命。大天荘に到着後、空身で大天井岳をピークハント。山荘で冷たい水に詰め替えて再スタート。その頃からB班に交信を試みるが反応なし。東天井岳を過ぎた辺りでB班と交信、既に常念小屋近くまで登り詰めていることがわかった。横道岳を巻くように進むが常念小屋の陰も見えない、だらだらとした水平道に少し苛立つ。常念小屋を見下ろすピークに漸く到着、小屋目指して降りる。この下りも結構、長く感じた。小屋ではB班メンバーが出迎えてくれた。A班、B班全員がたこ部屋で勢揃い、ここまでの健闘を互いにほめる。
   
 8月5日(土)
今回のメインイベント、常念岳への山行。早朝5時出発、頂上に6時30分到着。全員が揃ったところで右京労山の横段幕を広げて記念撮影。撮影後、蝶ヶ岳を目指して出発。長いガレ場の続く下山道をどうにかこうにか乗り越えて降りるが蝶槍への登りが行く手を阻む。一度鞍部におりて再び登り返す蝶槍は厳しかった。大きな石が組み合わさった蝶槍の頂上を過ぎるとなだらかな稜線歩きとなり蝶ヶ岳ヒュッテが眼前に見える。途中、横尾への分岐道標が有った。中大路さん、蝶槍登りで力を使い果たしため後続C班に吸収。蝶ヶ岳ヒュッテには高校生の合宿パーティが列をなしていた。ヒュッテで一息入れて最後の関門、長壁尾根を降りる。その名の通り長い下りの尾根で最初は歩けど歩けど高度が下がらず何処まで行けば降りることが出来るのかと。そして、最後にストンと鎌の先のように落ち込んで疲れが足に来る。C班と行動して徳沢園に登頂したのは19時前。
 8月6日(日)
昨夜は豪華な夕食をお腹いっぱい詰め込んだので今日は余裕の出発。慣れた明神から上高地に向かい、途中かっぱ橋付近で記念撮影とシャレ込む。上高地で手配のタクシーに分乗、平湯の森で湯
に浸かり昼食を頂き、アルコールが廻った身体をバスのシートに寄りかかって18時京都駅に到着。途中、高速で通り雨に遭うが山行中は一滴の雨に合うこともなく最高のアルプスを堪能出来た。  山下
B班報告
   
〔1日目〕 京都駅から夜行バスに乗って、目が覚めたら穂高の町を走っていました。予約してあったジャンボタクシーに乗って一の沢に到着。
もうすでに大勢の登山客が出発の準備をしていた。このコースは常念小屋まで長いのですが、沢沿いで心なしか涼しく、時々タオルを沢の水につけたりして涼を取りながら暑さをしのいでいました。沢沿いで、水も豊富なせいか植物が色々と楽しませてくれます。特にクルマユリの鮮やかなオレンジ色が目に残っています。
常念小屋まで距離は長いですが、ゆっくりと一歩を前に出せば目的地につきます。山登りのそういうところが好きです。そう思って歩いていると常念小屋の屋根が目の前に見えました。私たちは小屋の受付を済ませてすっかりくつろぎました。
燕岳から来るAコースと無線の交信をすると横通岳を歩いているとのこと。未だ少しかかるので、お先に西岡コーヒー店を開店させてもらいました。いつもながら美味しいコーヒーと手作りのケーキでホッコリさせてもらいました。そうこうしている内にA班が近くまで来ているらしく、みんなで迎えに行きました。懐かしい仲間に会えたようで、とても嬉しい気がします。                                
〔2日目〕 この日は常念を越えて蝶を越えて長壁を越えて目的地「氷壁の宿/徳沢園」に向います。以前来た時は常念に登れていないので、どうしても登りたかったのです。登れてよかったです。常念は岩場で、山頂は平らな所は無く長居は出来ないので、後から着いたC班と記念写真を撮ってさっさと下ります。もっと人が少ない時に来たいと思った。
岩場を通り過ぎ蝶に向かいます。蝶は常念とはまるで違った山容です。
小屋で「なっちゃん」というオレンジジュースを一気に飲み干し「美味しかったー」。ここまでで、日帰りのハイキングを終えたくらいの時間になっています。今回は、ここからまだ長い長い「長塀尾根」を下ります。
標高2000mから高度計が下りません。それくらいダラダラと下ります。地形図の波打っている頃から木の根道の段差のある登山道を下ります。この頃から膝を引っ張っている「大腿四頭筋」が悲鳴を上げだしてエアーサロンパスのお世話になりました。
やっとのことで徳沢園の屋根が見えたときは、本当に「ほーっと」しました。後から来るC班を待って、全員無事に合流して目的地「徳沢園」に集結しました。「バンザーイ!」。
夏山合宿を皆でやり遂げたことはそれぞれの力になったと思います。
                                                       石田千
                上高地かっぱ橋 森村

 

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