京大研究林山行事故報告書   テント泊
【日 時】 山行予定は17,18日の予定でしたが、17日雨の予報なので1日順延しようと云う事で、パーティ全員一致して18,19日に決まりました。
【天 候】 18日、小雨、 19日晴
【参加者】 CL佐野、SL大西、食担村田、記録牧野、会計高鳥、山中、村上
 

 

【コース】 18日(日曜日)
生杉ゲート前11:00〜地蔵峠12:00〜枕谷〜長冶谷テント場12:30昼食、テント設営、1:30出発下谷林道〜ブナノ木峠登山口ピストン3:00〜テント場4:00〜夕食5:00〜就寝7:00
19日(月曜日) 
起床5:00−出発7:05〜事故7:20ー救助要請に出る7:30−救助到着10:00−ドクターヘリで日赤 
 病院に、
【報 告】
 18日(日曜日)
当初の予定は三国峠に登って枕谷を下る予定でしたが、前日の雨で増水して谷を渡るのは困難と判断して、林道から地蔵峠を通って枕谷から長治谷キャンプ場というコースに変更して、長治谷キャンプ場に着き昼食後テントを張り、下谷林道をブナノ木峠登山口まで歩き引き返す。天気は断続的に時雨れてテントの中で夕食、雨は夜中止んだが夜は寒くて良く眠れなかった。
19日(月曜日)
起床5:00ガスが漂っていて何も見えない状態でしたが,朝日が昇ってくると青空が出て快晴となり、紅葉もきれいで一日延ばして良かったと、高揚した気分で7:05出発、7:20杉尾峠に行く一番目の板橋(幅約50p長さ約3M高さ約2m)、間隔を開けて大西さん、村上さん、村田さん、山中さん、高鳥さんの順で渡り、牧野さんが渡るのを後ろで見ていると、中間辺りで右足を前日の雨に濡れた平な板の上に重心をかけた瞬間に滑り、バランスを崩し右側に転落、背中から沢に落下した。沢の深さはくるぶし程の深さで、頭を下流側にして仰向けに横たわり、起きる気配がないのでこれは大変と、川から安全な場所に引き上げ、頭を打撲したみたいで、鼻血が少しあり瞼が黒ずんでくる。上半身は出来るだけ動かさないようにして、ツェルトにくるみ靴を脱がせて乾いた靴下を履かせ、防寒着やシュラフを着せたり腰にカイロを張ったりして、体温を奪われないように保温、手足を触ると感覚があるようで足を自分で動かす。声をかけると意識があり「ゴメンゴメン」と返答あり。7:30携帯が圏外なので大西さん、高鳥さん、下谷林道から内杉谷林道を下って研究林事務所まで救助の要請に向かう。その間事故現場で意識を失わないよう声をかけたり救助が来るからと励ます。山中さん、村上さんにテントの撤収に行ってもらう。9:15救助要請に行った大西さん、高鳥さん櫃倉谷分岐北10分の所で京大研究林の車(ワゴン車)に出会い、救助要請する。
9:35高鳥さんが同乗させてもらい、担架の用意をして事故現場に向かい、ワゴン車は事故現場近辺の林道終点へ。高鳥さんの案内で2人の若い男性が担架を持って事故現場に向かい牧野さんを収容。事故現場から10:00佐野が車まで付き添い、牧野さんを車に担架ごと乗せ、車は定員一杯なので私は残り9:50 大西さんは京大研究林事務所まで歩き事務所到着後事故報告をし、携帯が通じないので事務所のご厚意で電話をお借りし、地元警察及び119番連絡。その後、牧野さんご家族宅及び右京留守本部連絡。10:30牧野さん事務所到着。救急車も程なく事務所到着。救急隊の診察でド
クターヘリ要請になった場合、ヘリに乗れないので大西さん残る。10:50 救急車京大研究林事務所出発。その後ヘリで京都第一日赤病院に搬送された連絡が大西さんに入る。長治谷キャンプ場に行ったメンバーは荷物の整理をして、枕谷から地蔵峠に歩こうとしていたら、研究林の四駆車が来て「ゲートまで送ります」と云う事で、御厚意に甘えて荷物と車の運転手である村田さん、佐野を車の置いてあるゲートまで先発で送ってもらう。その後残りのメンバーを収容してゲートまで送ってもらい合流。10:30出発。12:40京大研究林事務所到着し大西さんと合流。警察の事情聴取の後、事務所の人に「お世話になりました」と礼を云った後、事務所の人から「計画書及びキャンプ場宿泊許可証が出ていない」と指摘を受ける。リーダーとして怠慢でしたと、謝るとともに今後2度とこのような事がないようにしますと云って事務所を出、1:10 出発。4:30過ぎ病院に到着、ご主人に「申し訳ありませんでした」と謝る。症状は、頸椎歯突起骨折、左橈骨遠位端骨折、左手小指中手位部骨折。
この様な重大な事故を引き起こしましたのは、すべてリーダーの責任でして、私の力不足、危機管理の不足です。
京大研究林の皆さま、ご家族の皆様、右京労山の皆様、パーティの皆様に多大なるご迷惑をおかけしまして、申し訳ありませんでした。お詫び申し上げます。
 
 

(佐野)



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