爺ヶ岳と鹿島槍ヶ岳
この例会は、本格的な雪の春山は行けないけれど、雪の山を見ながら春を楽しむことが目的です。狙いはばっちり、雪の山の景色と、春の花を楽しんできました。みんな列車の旅は久しぶりで、大人の遠足気分です。中津川を過ぎて木曽路に入ると、桜や桃の花、唐松の新緑などが車窓に展開します。右手には雪を着けた中央アルプスが見え、木曽福島の手前の谷の奥に御岳山がチラッと見えたり、さらに、松本からの大糸線は北アルプスの山が次々に現れます。 初日は、仁科三湖の一つ中綱湖畔の民宿泊です。この辺りはスキーの季節がハイシーズンのようでした。当日の朝も田圃などは雪で白くなっていたそうです。 二日目は、宿から黒沢高原まではタクシーを利用しました。米津さんの膝の調子が良くないので、タクシーの一便目で高原まで行ってもらい、二便目で下山してもらいました。短時間でしたが春山の雰囲気を楽しんでもらったと思います。小熊山のコースは、全体としては良く整備されています。道標もしっかりしているのですが、雪のために外れていたり、向きが少しずれていたりするものがありました。また、何ヶ所か林道を歩くので、数少ないですが車には注意が要ります。さらに、わずかですが道に雪が残っていました。 このコースは始めから終わりまで、ずうっと展望を楽しめました。まだ雪がびっちり着いている五竜岳、鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳、蓮華岳、さらに高妻山、戸隠山、黒姫山から雨飾山あたりまで、眼下には木崎湖や安曇野が広がり、十分に堪能しました。
木崎湖 出たり入ったり
小熊山頂上からの下りで、ちょっと道迷いをしました。「東よりに急坂を下る」ことは頭にあったのですが、先述の外れた道標につられるようにして道を外れてしまいました。踏み跡が不明瞭になり、葉を落としているので見通しはあるのですが潅木があったりして気がつきました。さらに工事の足場に使うと思われるパイプがあったり、土止め工のコンクリートが現れたりで、コースを外れていることを確認しました。サブリーダーの適切な判断と指摘によるものです。小熊山を下ると林道歩きです。1時間半ほどありますが、展望もあり、猿に出会ったり、楽しく歩きました。 三日目は、居(い)谷里(やり)湿原の散策です。この日も木崎湖畔の民宿から湿原の入り口までタクシーを利用しました。居谷里湿原は標高850m付近に広がり、一部は草原化しているようでした. 湿原はちょうど雪解けの後の花の季節で、ミズバショウ(水芭蕉)とザゼンソウ(座禅草)や、リュウキンカ(立金花?)などが綺麗でした。ハナノキ(別名ハナカエデ)と言う珍しい樹と花も見ることができました。後日、京都府立植物園でハナノキを見つけました。もちろん花期は過ぎていましたが、葉は大きく3裂していて唐楓の仲間のようです。帰りは、陸つくりのワサビ畑を見たり、民家の庭先のカタクリの花を見た入りしながらJR稲尾駅まで歩きました。
ザゼン草
ハナノキの花
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