個人山行(ツァー)報告   
  「ユニ石狩岳~音更山~石狩岳~
            沼ノ原縦走」
 普通
【日 時】 2014.9.12(金)〜9.15(月) 
【天 候】
【参加者】 ツアー参加 女性1名
 

 

【コース】 12(金) 千歳空港13:00===17:00シュナイダーコース登山口
13(土) ユニ石狩岳登山口6:35-----十石峠10:00-----ユニ石狩岳往復-----十石峠
     11:30-----12:45ブヨ沼キャンプ指定地
14(日) ブヨ沼6:50-----音更山8:30-----石狩岳10:30-----根曲り廊下14:35
15(月) 根曲り廊下6:40-----石狩岳分岐8:15-----沼ノ原分岐8:40-----沼ノ原散策---
     --沼ノ原分岐9:30-----クチャンベツ沼ノ原登山口11:05
 
12(金) 曇  昨日の北海道大雨洪水から明けて曇り空のなか登山口に到着する。「朝に雨が降って
いたら行動しない。濡れた体で稜線に出ると冷えるから」とのリーダーの言葉に、雨よ降らないでと祈
って就寝する。
13(土) 曇のち晴
曇ってはいるが雨ではないので出発となる。当然のことながら始めは登るのみ。十石峠に近づくと
ダケカンバの白い木肌と黄葉のコントラストが美しい。ブルーベリーは実をいっぱいつけていて私の
頬もゆるむ。十石峠に着くと風が冷たく、これまで1枚だった衣服を3枚にしてユニ石狩岳を往復する。足元に咲くコケモモの深紅の実は如何にも 美味しそうだ。ウラシマツツジの赤色が風景を引き立たせて
いる。その鮮やかな赤い葉に隠れるようにして黒い実がなっている。
キャンプ地ブヨ沼に着くと、静けさの中で遊泳していたカモ2匹が飛び立ってしまった。テントを張って
夕食の支度中に大きな一頭の鹿(屋久鹿の2倍はある)が何かを求めるように此方を見ている。時々
甘えたように鳴き何時間たっても去ろうとしない。エゾシカは茶色というよりも黄色にちかい肌に白い
斑点が美しい。その鹿が深夜テントに接近して、あろうことか私たちの小水が沁み込んだ土を舐めて
いるのに驚いた。これでミネラルをとっているとのことである。ましてや、熊が人間に近づく原因をつく
ることになる残飯は言うに及ばず、残汁すら捨ててはならないということに納得した。
14(日)  おおむね晴
 登山道にはブルーベリーに似た実を持つ黒豆の木、ガンコウランの黒い実、ゴゼンタチバナの赤い
実、鳥も食べないナナカマドの赤い実、コケモモの深紅の実・・・。秋山には夏の花々が「実」に変身し
た世界が繰り広げられていて、花とはまた異なる可愛さに溢れている。
 音更山からの眺望はひらけ、前にニペソツ岳、背には大雪の旭岳・白雲岳・トムラウシまでのつな
がりが見渡せた。熊出没注意のコースで、ここらあたりをテリトリーにしている熊次郎はたとえ人間が
30人いようと食事中は平然と食べているという。しばらく雲の中を登って抜け出るとそこは石狩岳山
頂、青空が広がっていて雲上のピークに立つ。雲海から顔を出している周囲の山々の写真から1点
を載せましょう。
 石狩岳から下って行くと石狩川源流がひも状に光って流れている。その先には高層湿原沼ノ原が浮
かぶようにして見える。例年より10日早い紅葉は今を盛りにきれいだ。今日のテント場へとどんどん
下って行くと、再びダケカンバが現れた。すっかり落葉していてもなお造形美のようなその美しさに感
嘆する。
名ばかりのテント場に、水場といえば更に往復1時間はかかる。それをサブリーダーは25リットルの
水を運んでくれた。
15(月)  晴
 刈り込まれていても歩きにくい笹道を登って石狩岳分岐に出る。はや高層湿原の様相、草紅葉だ。
沼ノ原分岐にザックをデポして大沼へ向かう。此処から見るトムラウシが最も美しいという。それは裾
から山頂までの姿を見せてくれるから。今回の山行における期待その2、沼ノ原散策がかなって大満
足の山行となった。
この日のテレビニュースに旭岳の紅葉、翌日のニュースに初冠雪。
紅葉と初冠雪は紙一重です。

          
 

 



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