個人山行
 「2015年1月空木岳山行報告」
 普通


【日 時】 1月9日(金)〜12日(月)
【天 候】 9日(金)晴れ時々曇り、10日(土)曇り、11日(日)曇り、12日(月)晴れ
【参加者】 女性1名、男性8名、計9名
 

 

【コース】 1月9日
 駐車場12:13〜渡渉13:46〜ウサギ平登山口14:22〜ウサギ平15:45泊
1月10日
 ウサギ平(6:30)〜1627m7:37〜P1652m7:54〜吊橋9:35〜2000m14:44泊
1月11日
 2000m5:38〜八合目10:38〜2000m12:41泊
1月12日
 2000m7:00〜吊橋8:23〜P16529:57〜10:35ウサギ平登山口(11:00)
 〜駐車場(12:30?)


【報 告】                                       記:Y/T
 1月9日(金)
 今回の山行は関西登高会主催の山行に村田、山下が特別に参加させて頂い
た。総勢9名のため車2台に分乗、養老Pにて合流し中央高速中津川下車、一路
19号線を北上しJR須原駅手前、伊奈川鉄橋を右折して伊奈川渓谷にそって車
を走らせ伊奈川ダムを過ぎた登山口まですすめ車をデポした。車を降りて右手
に越百山への分岐を左に取り19号線・JR倉本駅から延びる登山道4合目・金沢
土場に出会い、右手に沿ってなお歩き詰めて本日の幕営場・うさぎ平に到着。
4合目・金沢土場で関電下請けのブルドーザーの一行に出会う。関電の設備が
渓谷に沿って有るため積もった雪を除雪していると。駐車場から土場までの渓
谷に沿った林道は綺麗に除雪されて歩きやすかった。土場からうさぎ平にかけ
てはこれから除雪を始めるため道路上でのテント設営は控えるよう指示を受け
林道から少し外れた地点にテントを張る。この日からテント二張り、ガス・10本、ア
ルファー米・40袋、ラーメン・10袋、三日分の具材、9人の食事と調理と暖を取る
ためのボンベなどを大量に担ぎ上げた。9人で割っても初日は結構な重さでし
た。明日からが本番、初日は早く休んで明日に備えた。

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       うさぎ平へ向かう林道                 うさぎ平でのテント場
 
1月10日(土)
 4時起床、暖かいラーメンが9人の胃袋を満たしテントを片付け荷物を纏めて
いよいよ登攀開始。夏道の登山口からは僅かにトレースが残っていたのでトレ
ースをたどりながら樹林の中に入る。五号目・1652mのピークまでは急登、90分
かけて登り詰める。トレースはなかば消えていたのでかわるがわるのレッセルが始まった。六合目の釣り橋までは五号目に沿った尾根をトラバー ス、釣り橋が架かる東川に向けて一気に下る。釣り橋手前で夏道が消えて一時道を探しあぐねたが遠目に赤札を見つけて急斜面を滑り降りて釣り橋 にたどり着く。釣り橋は雪をかぶって橋本が不安定。アイゼンに履き替えて釣り橋を支えるワイヤーに手をかけながらソロリそろりと渡る。私も含 めて何人かがヒヤリとさせられる場面もあったが無事に通過。今日はこの先八号目の御岳見晴台を目指して順調に進んでいる。一息ついて七合目に 向かって歩き始めたがすぐに急峻な斜面にぶつかり赤布も消えてルートを付けるのに苦労する。精鋭二人がザックをおいて空身でラッセルに挑むが 斜面が急なためなかなか尾根に取りつけない。やっとの思いでルートを付けたが後続はザックを担いでの登攀なので思う様に斜面を登れない。時間 だけが刻々と過ぎて行った。釣り橋の1600mから急な斜面を登り切り尾根をラッセルしながら2000mの高度にたどり着いたのが15時前。 今日の目的地は2350mの見晴台。残念ながらパーティは疲労の色が濃く、高度100mを稼ぐラッセルに1時間あまり掛り今のペースでは届き そうもないので目的地手前・2000mで二日目のテントを張ることに決定。痩せ尾根の隙間を均して何とかテント張り夕食に掛る。宴の後、静か なテントの外はごうごうと風が吹き抜けていた。聞こえてくるのは風の音だけでした。
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       雪の積もったつり橋を渡る              雪積る山中でのラッセル

1月11日(日)
空木に向けたアタックの日、3時起床。まだ暗い5時前にテントをでる。アタック
  日のため全員荷物を軽くしているがひたすらラッセルの連続。歩き始めは先を照らすヘッドランプの光だけで周囲が良く見渡せない。思うよう に先に進めない。周囲が明るくなってきても夏道の赤布が見つからずルート確認に時間を割かれた。ラッセルとルート確認、この作業の繰り返しで なかなか先に進めない。先頭を順次変わりながらもラッセルを続けるが思うように距離を稼げない。背の低い木立が雪に埋まりその横に足を踏み入 れると腰まで沈み込む。そうかと思えば木立が綿帽子をかぶり行く手を遮りルートが取りづらい。二日目の予定地・2350mの見晴台付近のピー クに10時40分に到着。しかし、今日の最終目的地空木岳にはまだまだ時間が必要。中間点の木曽殿山荘までもこのペースでは時間が掛り、空木 岳方面は吹雪きに巻き込まれていてことから断腸の思いでアタックを断念。見晴台を見下ろすピークで思い思いに記念写真を取りゆったりと行動食 を取ってテント場に引き返す。天候も粉雪が舞い気温を低下してきた。テント場までは必死で作ったトレースを飛び跳ねるように駆け下り13時前 に着く。無念の思いを胸にテントに潜り込み明日は変えるだけの気軽さで話が弾む。シュラフに潜り込んだ時には外は吹雪いていた。
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     雪深いP2100mでの一コマ               無事、うさぎ平に到着

1月12日(月)
5時起床。テントの外は新雪が積もり歩いてきたトレースを埋め尽くしていた。足元が不安定なことからアイゼンを履き再びテントや残りの食糧を ザックに詰め込み登ってきた道を引き返すが下りのなんと早いこと。消えかかったトレースを踏みしめて4時間弱で初日のテント場・うさぎ平に到 着。帰り道金沢土場で林道を除雪している人たちに出会い、一台のトラックが目に留まり登山口ゲートまで全員のザックを積んで移送してもらえな いかお願いした所、快く引き受けていただき空身で除雪が行き届いた林道をゲートまで歩くことが出来た。お蔭で大いに助かりました。振り返ると 空は青空、いつもの事ながら最終日はどうして天気が良いのだろう・・・・。



 

 



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