<個人山行報告>
第12回初級登山学校 
実技6 近畿ブロック雪崩講習会
  (中央アルプス・千畳敷周辺)

初級登山学校
【日 時】 2016年 1月23日(土)〜24日(日)
【天 候】  23日・・・曇り後吹雪    24日・・・雪(強風)
【参加者】  初級登山学校生 &近畿ブロック各参加者   計49名
【コースタイム】   <1月23日(土) 1日目>
・8:00   管の台バス出発
・9:05   ロープウェイ乗車
・10:00  開会式
・10:30  雪庇観察
・12:30  行動食
・13:20  断面観察、弱層テスト
・15:30  講習まとめ
・17:00  ディスカッション
・18:00  夕食   
・19:00  コンパニオンレスキュー
<1月24日(日) 2日目>
・6:00   起床 
・7:00   朝食(猛吹雪のため講習が変更になる)
・9:00   ロープウェイ乗車
・10:00〜 管の台でビーコン講習
・11:50  バス乗車
・16:30  京都駅八条口着
<1 日目>
 中央アルプス・千畳敷で近畿ブロックの雪崩についての実技講習会が実施されました。私は,初級Aグループの2班で,5名で受講しました。担 当の講師は兵庫労山の松井武勇氏でした。23日の天気は朝のうちは雪が少し降っている程度でしたが,講習を受けている途中から吹雪になってき ました。積雪量はかなり多くて1.8mほどあるようです。
 まず,円柱テストをしました。足元をきれいに掘るようにと注意されました。雪はフワフワで新雪だと分かります。その後,ハーネス・アイゼン を付けて,上部の崖のような場所に登っていきました。ザイルが張られ自己ビレーを取るようにと言われました。その時,安環付カラビナが凍りつ いたのか回らなくなり困りました。予備用と交換しようと思った時,有難いことに同じ班の人が貸してくれました。
 しばらくそのまま待機し,強風に吹き飛ばされないようこらえていましたが,だんだん寒さが身に堪えてきました。松井講師は寒さの中で,雪庇 の断面をとても丁寧に掘って作っていました。私達もしばらくしてから,スコップで雪を除ける作業をしました。
 いよいよ雪庇の断面の観察です。雪庇の先端はやはり急勾配になっていて,実際の尾根よりも谷側に突き出しています。断面の層を見ると,カー ブしている所が太い幅になっています。また,所々に小さな空洞が見られました。雪庇は吹き溜まりにもなっていて,そこは雪崩が発生する場所に なるとのことでした。雪庇は充分気を付けないといけない場所だと分かりました。
 一端ホテルに戻り行動食を急いで食べました。更に天候が悪化してきたので,目指し帽,ゴーグルを付けて講習場所に行きました。積雪の断面観 察の講習をしました。まず講師の方から断面の作り方を教わりました。出来るだけ広い幅で深く掘り下げ,たまった雪は取り除き,断面を平らにな らし,折り尺を置き高さが分かるようにしました。
 積雪の硬さを調べるために,握り拳で叩いたり指で刺したりしました。柔らかくて拳が軽く入る所や,硬くて指1本でも入らないところがありま した。ざらめ雪のような粒の大きな雪の層が見られましたが,何しろ吹雪のためゴーグルも曇り,あまりはっきりとは分かりませんでした。
 さらに奥の方で弱層テストの講習がありました。シャベルコンプレッションテストという方法で実技をしました。@30cm四方の四角柱を切り 出し,山側はスノーソーで切る。Aシャベルを上面に当てて手のひらで10回,拳で10回,さらに強く10回叩いて積雪量がずれていないか観察 します。これを3回ほどやりましたが,吹雪いているので作業があまり進みませんでした。四角柱の積雪層がずれ落ちるのを確認できました。細か い注意がいくつかありましたが,なかなか覚えられませんでした。でも,雪山に登るためには弱層テストが大事だということが分かりました。
 ホテルに3時過ぎに戻り,講習したことをメモる時間をとってから,小休憩しました。5時から「問題集によるディスカッション」がありまし た。田原講師から雪崩危険4要素や雪の観察・雪質などいろいろ教えていただきました。6時から豪華な夕食で,雪の中の寒さには参りましたが, ご褒美がもらえたようで嬉しかったです。
 7時から座学「コンパニオンレスキューについて」があり,救助するために必死でシャベルで掘っている姿に感心しました。それが終わってから 急いでお風呂に入り,部屋で眠りにつきました。

<2日目>
 外は吹雪で,さらに天候悪化のため予定されていた講習が中止になりました。朝食後下山し,駐車場で講習をすることになりましたが,ロープ ウェイが動くかどうか心配されました。しばらくすると,降りるためだけロープウェイを動かせてもらえることになり,しらび平まで降り,さらに バスに乗って管の台バスセンターまで戻ってきました。
 そこでビーコン講習がありました。12月20日にビーコン講習を受けていましたが,今回は積雪の所でピーコンを埋めて行いました。二人埋も れているという設定で,まず一人目をすばやく見つけ,次に二人目を探しに行きました。講師の方に1対1で丁寧に教えていただきました。その 間,松井講師の草履履きは驚きでした。見ただけで凍りそうでした。
 12時前にすべての講習が終わり,バスに乗って帰京しました。初めて,近畿ブロックの雪崩講習会に参加して,厳冬の冬山は大変だなと思いま した。雪崩を防ぐための講習を受けましたが,まだまだ勉強不足で,もっとテキストを読み込んで復習しておくべきだと思いました。ビーコンも借 りものなので,やはり自分のものが要るのかなと思いました。次の連盟の積雪期搬出訓練では,今回学んだことを活かしていきたいと思いました。 いろいろ教えていただき有難うございました。 

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                    <土曜日の朝は、まだ中央アルプスが見えました。>

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               <吹雪で何も見えない千畳敷で雪崩講習 会>

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        <すべての講習が終わり ミーティングをしました。  総数49名>
           
      
         
            
           


 
    
        
      
        


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