霊仙山山行報告
 普通
【日 時】 2017年2月18日(土)〜19日(日)
【天 候】 18日(土)曇り時々晴れ、夜半強風
19日(日)晴れ、朝方強風
【参加者】 男性3名、計3名
 

 

【コース】 2月18日(土) 8:40JR醒井駅8:51―JR柏原駅9:00〜二合目大杉
         11:10〜四合目コンテナ12:45〜15:40避難小屋(泊)
2月19日(日) 避難小屋8:15〜九合目経塚山8:30〜五号目見晴台
          9:20〜汗フキ峠9:50〜登山口10:20〜醒井養鱒場
          11:35〜11:48JR醒井駅

【山行報告】
                                          記:Y・T
  
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        2合目への向けてのトラバース         4合目から望む伊吹山
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         避難小屋への最後の稜線              避難小屋
   
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         三人そろって記念撮影              樹氷越しの伊吹山

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        Y氏とM氏のツーショット           急斜面を降りる冬道

 このルートは2014年2月22日(土)〜23日(日)にかけて走破している。丁度時期的
にも今回の山行と重なる。前回と違うところは男3人組とメンバー構成が異なっている所だ。7
時に四条大宮を出発、途中名神菩提寺PAで瀬角さんを拾ってJR醒井駅に8時40分頃到着。
8時51分の普通に乗車、柏原駅に9時に到着することが出来、一路霊仙目指して山行を始める。

名神を潜り抜け登山口ポストに登山届を提出。しばらく歩くと霊仙登山口と書かれた立杭に出会う。
今年は登山道も麓から雪に覆われていた。右手に川のせせらぎを聞きながら歩を進めていくとやが
て沢を渡る橋に架かった。川を渡って左手に川を見下ろしながら歩くと雪が深くなりワカンを早く
装着。川はやがて沢となり登山道も沢の中やその渕を歩くようになり足元も不安定になる。やがて
沢を渡り左手の尾根との合流点に向かう。ワカンを履いて急な斜面のトラバースを強いられる。2
号目の大杉に11時に到着。前回のコースタイムとほぼ同じ。一息入れてから本格的な稜線歩きと
なる。以前はアイゼンでの登攀でしたが今回はワカンで挑戦。標高500m付近の稜線に上がった
所で行動食をとる。前回と同様の地点で偶然にも時間と場所が同じでした。前回はこの稜線で風を
感じたが今年は穏やかな日よりでした。少しの休憩後、再び次のポイントに向かう。途中、3合目
付近の斜面では雪が消えて山肌が見えていた。来る途中の山道はしっかり雪が付いていたのにこの
付近の稜線はところどころ雪が消えている。前回と比較しても不思議な光景でした。4合目のコン
テナは相変わらずひっそりと雪の中に埋まり遠くに前回同様、伊吹山が綺麗に拝めた。ここまでも
いくつかの小ピークを乗り越えて来たがこれからもアップダウンが続く工程でいくつかの小ピーク
に立つと前回の光景が目に浮かんできた。コースタイムも前回とあまり変わらないペースでしたが
前回ほど気温が下がっておらず見通しも良い。前回の微かな記憶では気温がどんどん下がり小雪交
じりの天候になってテント場を何処にしようか盛んに周りを見渡していた。今回はまだ薄曇りとな
るがまだ安定しいて歩くのに支障はなかった。だが、日頃の不摂生がたたったのか山下の太ももに
こむらかえりのアクシデントが発生。先行する二人を呼び止めてしばし立ち往生した。筋力の衰え
を感じた瞬間でした。しばし休んで回復を待ってまた歩く。急な稜線を登るときワカンをけり込む
動作の時、足首を後ろに引き付けるとき太ももを縮めようとすると痙攣が誘発されて足が硬直して
痛みが走る。情けないやら辛いやらで、しかしこのままでは何も解決しないので少し休んではまた
歩く。こんな動作を繰り返して前回テントを張ったと思われる地点に14時30分頃到着。かなた
の稜線上に避難小屋が見えた。14時を回って天候は雲に覆われ小雪が舞ってきた。幸い、風はま
だ緩やかに吹いている程度。3人協議の上、時間的にはまだ余裕が有るので避難小屋での宿泊を決
め山下の足をだましながら先に進む。14時50分頃、標高940m付近から避難小屋からの尾根
が落ち込むコルに向かうところで携帯GPSを取り出して方向を確認。少し谷に落ち込んでいく斜
面をトラバース、ピンクテープに導かれながら避難小屋尾根の下部にt到着。言い忘れたが13時
頃からトレースが完全に消えていて携帯GPS(山旅ロガ)と地形図を睨みながら先に進んでみた。避難小屋に向かう尾根は急登で直登を強いら れ、途中何度か山下の足がつり休憩しては先にすすむ。急登の南向きの尾根上部斜面の雪は水けをたっぷり吸っていたザラメ雪。しかし、稜線に上 がると風に押されているのか締まり雪となりワカンでもしっかり踏むことが出来た。避難小屋には15時40分に到着。やれやれと思って小屋に入 ると先客7人(奈良からのおじさんおばさん)が先に板の間を占拠していたので土間にテントを張って今夜の宿泊とした。

2月19日(日) 土間でのテントは強風に押される事なく快適な住まいでしたが隣のおじさんお
ばさんのおしゃべりと夜中のいびき、頻繁なトイレへの出入りで板塀を開け閉めする音で何度も目
を覚ます。そして夜半を過ぎて強風が吹き荒れる風の音にも気にかけ、これがテントでなくて良か
ったと一人安堵していた。小屋の中なので風は遮られてはいたが隙間風が入るのか気温もどんどん
下がってシュラフに包まっていても寒さを感じていました。窓越に明るさを感じて6時30分頃起
床。朝食を戴いてテントを片付け、忘れ物がないことを確かめて二日目の出発。昨日はワカンでの
山行になったが今日はアイゼンを付けての山行。小屋のドアを開けて一歩踏み出すと北からの強風
にあおられて一瞬よろめく。北風が強い。
雲は風に吹き飛ばされて伊吹や眼下の彦根、長浜が綺麗に見渡せる。
小屋から最初のピーク・経塚山に向かう途中、風に何度か煽られて耐風姿勢で踏ん張る。稜線は風
の通り道。遮る物が無いので重いザックを担いでいる人間は最適な標的。容赦なく風のパンチが体
一面に打ち付けた。博ヶ畑分岐を示す立杭の山頂で強風が吹き荒れる中協議の末、霊仙山頂登頂を
諦めて下山することを決めた。経塚山から北東に下りている尾根は北からの風に押されて雪も締ま
っている。少し降りたところで風も弱まり1本の樹氷を見つけて記念撮影。この辺りもトレースは
完全に消えて携帯GPSを起動しては方向を確認しながら先を進めた。当初パーティーとして霊仙
山頂から北西に延びる小ピークを経てショートカットで直接博ヶ畑に降りるコースと合流する事を
考えていたが強風を理由に諦めました。機会が有れば一度チャレンジしたいルートとして残す。8
30m付近の尾根の末端で夏道は北に取ってジグザグに降りていくところ冬道は西へストレートに
急な斜面を降りているトレースが付いている。まだ夏道コースには入っていない模様。先週の滑落
停止訓練が役立ちそうな急斜面を注意しながら降りて途中で夏道と合流した。この頃からポツポツ
と登山者に出会う。汗フキ峠で一息入れて登山口に降りるころ4〜5人から10人前後のパーティ
ーとすれ違う。やはり冬山としても人気の山だと感じた。登山口まで降りると舗装されている登山
道は雪に覆われ今まですれ違ったパーティーは徒歩でこの道を上がってきたことに感心しながられ
からバス停までのかかる時間と行程を考えると気が重くなっていた。重いザックの肩紐が肩に食い
込み何度もしゃがみこんではザックの重みを緩めて一息入れては歩き続けた。長い山道でした。醒
井養鱒場のところで雪道が消えてアイゼンを外す。養鱒場のおばさんが「お昼ご飯でも食べていき
ませんか」と声を掛けに来るがまずはバスの時刻が気になるので丁寧にお断りしてバス停に向かう。
バスは11時35分発車でバス停には10分前の25分に到着、3人そろってやれやれとバス停ベ
ンチに座り込んだ。前回とは違ってずいぶん早い下山となり霊仙のピークを踏むことができず残念
な山行になったが早い時間避難小屋に到着できて快適な一夜を過ごせた事に感謝。

  
  


 

 



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