「東北山行7座
  (岩手県の山々を中心に)」
個人山行報告
【日 時】 2017年6月26日(月)〜7月5日(水)


【参加者】 吉野あけみ(L)  大西世津子(SL)   計 2名


【コースタイムと       天候】 6/26(月)    晴れ    京都五条6:30〜敦賀港フェリー出発10:00〜(フェリー泊)
6/27(火)      秋田港フェリー着5:30〜道の駅(協和)6:30〜八幡平駐車場      晴れ   9:40〜八幡平山頂(1613m)10:30〜黒谷地湿原12:00〜
          茶臼山下山口13:50〜八幡平駐車場14:30〜岩手山馬返し            登山口16:30〜      (車中泊)
6/28(水)      登山口出発6:20〜岩手山山頂(2038m)10:10〜八合目      晴れ    11:30〜馬返し登山口下山14:20〜網張温 泉15:30〜姫神山           一本杉登山口17:30          (車中泊)
6/29(木)     登山口出発6:30〜姫神山山頂(1123m)8:00〜姫神山登山口   晴れ    下山9:30〜ユートランド姫神(温泉施設)〜早池峰河原坊登山口            15:00〜               (車中泊)
6/30(金)     河原坊登山口出発6:00〜小田越登山口出発6:20〜早池峰山頂   晴れ    (1913m)8:25〜小田越登山口下山10:25〜五葉山赤坂峠登            山口14:00〜五葉山山頂(1341m)16:00〜登山口17:30〜                                      (車中泊)
7/1(土)        赤坂峠出発5:35〜中沼登山口着8:00〜登山開始8:20〜
  夜半雨後  焼石岳山頂(1548m)12:00〜中沼登山口下山13:20〜須川温泉   曇り    登山口14:40〜             (車中泊)
7/2(日)          登山開始7:50〜(自然観察路コース)〜栗駒山山頂 
  夜半雨後  (1627m)10:05〜(須川コース)〜須川登山口下山12:15〜
    曇り   平泉・中尊寺&毛越寺見学14:00〜道の駅(平泉)16:10〜                                    (車中泊)
7/3(月)      道の駅出発6:30〜花巻市・宮沢賢治記念館など見学
   雨     (8:00〜14:00)〜仙台泉ビジネスホテル18:00〜
7/4(火)     ホテル発8:30〜多賀城市見学〜仙台港フェリー出発12:50〜     曇り                         (フェリー泊)
7/5(水)      名古屋港フェリー着9:30〜新名神高速〜枚方〜京都着14:00
【報告と感想】                                        
  初めて尽くしの東北山行。車中泊,ほとんど自炊,初めて登る山々…,と不安一杯の東北山行でしたが,お天気に恵まれたこともあり楽しい登 山を経験できました。往復フェリー利用だったので車の走行距離は1,200kmで済み,運転も大丈夫でした。車中泊のため登山口までのピスト ンが多かったですが,事前に大西さんが,駐車場あり,トイレあり,水場ありの登山ルートを調べてくれていたので,スムーズに山行できました。
<6月26日・月…敦賀港からフェリー>
フェリーの中で会った一人山行の女性が,「百名山を目指していて,あと東北の3座だけなので,今回挑戦したら達成する。」と言われ,すごい人 がおられるとびっくりしました。他にも東北の山に登られる人達が何組かいました。
<6月27日・火…八幡平>
 秋田港から八幡平に向かう途中に協和という道の駅があり,そこでは車で日本一周をしているという人に会いました。八幡平山頂レストハウス駐 車場から山頂までは,たった25分ほどで行けます。天気が良く,岩手山,秋田駒ヶ岳,雪を被った鳥海山,遠くに八甲田山などとてもくっきり見 えました。
 折角なので,八幡沼,源太森,黒谷地湿地,茶臼岳…などを縦走してから路線バスで再び駐車場に戻ってきました。地元の方達が,「こんなに景 色がはっきり見えるのは珍しい。」と言っていました。
 次の岩手山の馬返し登山口まで行くのに道迷いがありました。結果的に岩手山の山麓をぐるっと回ったようです。
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<6月28日・水…岩手山>
 早朝登山開始。シラネアオイやオダマキの群生をずっと眺めながらの登山でした。新道ルートは低木帯が多くて少し楽なようです。盛岡市は雲海 の下にありましたが,徐々に雲が切れてきました。3時間ほどで8合目の立派な避難小屋に着き,「お成り清水」の冷たい水を飲みました。荷物を デポして,薬師岳,岩手山最高点,御鉢巡りなどして再び8合目の小屋に戻り,昼食をとりました。下山は露岩が多くて急坂の多い旧道ルートで戻 りました。眼下の自衛隊の演習場から時々大きな大砲(?)の音が聞こえてきて驚きましたが,素晴らしい景色を眺めながら下山しました。
 岩手山の別の登山口になっている「網張スキー場」の温泉まで車を移動して,汗を流しました。
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<6月29日・木…姫神山>
 姫神山の一本杉登山口には,1晩私達の車1台だけでした。少し不安でしたが,早朝登山する頃には,登りに来る人達が車を置いていました。そ う高くない山なので2時間半で姫神山の山頂に着きました。360度の展望で,昨日登った岩手山がりりしく見えました。
 下山は,こわ坂コースで駐車場に戻りました。時間がたっぷりあるので,近くにある「ユートランド姫神」という施設で温泉,食事を楽しみまし た。
 その後,早池峰山の河原坊登山口に行き,自然保護センターで高山植物の展示を見て事前学習をしました。花の山・早池峰には数十種類の花々が 咲き,特にハヤチネウスユキソウ,ミヤマアズマギク,ナンブトラノオ,ミヤマシオガマなどの花畑を見ながらの登山ができるということです。た だし,河原坊ルートは崩壊のため登山禁止になっていました。
<6月30日・金…早池峰山と五葉山>
 早起きは三文の得と言いますが,6時頃歩いて50分かかる小田越登山口まで行こうと思っていると,「今だったら小田越登山口に車が置ける よ。」と言ってくれる人がいました。ラッキーと思って,急きょ車で出発しました。
 小田越登山口から高山植物をたっぷり見て,2時間ほどで展望の良い早池峰山山頂に着きました。山頂から中岳,鶏頭山を越えて岳の村まで続く 縦走コースが見られました。いつかこの縦走もしてみたいなと思いました。
 再び河原坊まで行き昼食をとり,時間があるので大西さんと相談し,予定になかった五葉山の登山口まで行くことにしました。遠野の道の駅で休 憩し,五葉山の赤坂峠口に着いたのが14時でした。迷いましたが,思い切って頂上まで登ることにしました。頂上から三陸沿岸が見えるかなと思 いましたが,すでにガスがかかっていてかすんでいました。シャクナゲの花の群落地ですがまだ早かったです。
 下山途中で小雨に合ったので,急いで下りて夕食を食べました。
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<7月1日・土…焼石岳>
 夜半に雨が降りましたが朝には止んでいたので早目に出発し,国道を離れると悪路になりちょっと大変ですが,焼石岳の中沼登山口まで行きまし た。天気も曇っているので登山者は少ないだろうと思っていたのに結構車がありました。
 厳しい登山を覚悟していましたが,中沼畔に近づくと湿原のお花畑が広がり,ミズバショウ,シナノキンバイ,コバイケイソウなどが咲く中,木 道を歩きました。その後,雪渓の残る斜面をいくつか越えて稜線に出てくると,強風にさらされ何も見えなくなってきました。晴れていたら姥石平 の辺りは高山植物が咲き乱れているそうですが,頂上に着くと,急いで同じ道を下山しました。最後まで焼石岳の姿は見られませんでした。
 気を取り直し次の栗駒山の登山口がある須川高原温泉に向けて出発しました。15時頃には乳白色の露天風呂で温まり汗を流しました。
<7月2日・日…栗駒山と中尊寺の観光>
 夜半雨が降り,栗駒山に今日登るのは無理かなと思っていましたが,雨が上がって来て,登山者が登り始めていました。遅めの8時頃私達も出発 しました。お花畑を過ぎると分岐になり,自然観察路というコースを登ることにしました。ワタスゲ,キンコウカ,タテヤマリンドウなど花々でも 有名ですが,やはり栗駒山は紅葉が有名で,その頃は登山客がたくさん押しかけるそうです。
 時々ガスが切れるときれいな景色が見え,下山の須川コースを歩いていると栗駒山の姿が見られました。途中には昭和湖という青緑色の水をたた える神秘的な湖がありました。
 午後は平泉の中尊寺,毛越寺を見学してから新しく出来たばかりの道の駅平泉に行き,ちょっとしたバイキングの料理でお腹も満たしました。勿 論ここで車中泊をしました。平地だったので暑かったですが・・・・
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<7月3日・月…花巻市・宮沢賢治記念館など見学>
 これまでに予定した山をすべて順調に登ることができたので,予備日の今日は雨だったこともあり観光に切り替えました。花巻市にある宮沢賢治 記念館や新渡戸記念館などの施設見学をしました。以前から行きたいと思っていたのでじっくり見学しました。
 雨の中,国道4号を通って仙台まで車を進めました。雨だったこともあり当初の予定通り最後はホテル泊まりにしました。久し振りにゆっくりと ベッドで休むことができました。
<7月4日・火…仙台港からフェリー>
 台風3号が上陸し,フェリーが運航するかどうか気になりましたが,「これぐらいの風雨なら欠航しない。」ということで12時に乗船しまし た。フェリーの中で再び楽に過ごしました。
<7月5日・水…名古屋港着>
 予定より早い9時半頃名古屋に着きました。ここから初めて高速を使い,枚方経由で京都に戻ってきました。最初は女性2人だけの山行なので心 配が大きかったですが,昨年の村田さん・西村さんの東北山行を参考にさせてもらい何とか無事に終えることができました。実行してみると発見が 多く楽しい経験になったと思います。高山植物もたくさん見ることができました。
地元の方達からも温かい言葉がけをたくさんもらうことができました。
大西さんからもたくさん教えてもらえました。同行有難うございました。    (吉野 あけみ)



   <吉野さんから車中泊登山のお誘いを受けた時、運転のできない私には嬉しくてOK返事は言うま      でもありません。登山は無 論、行き帰りのフェリーも楽しいものでした。  ( 大西世津子 )>

八幡平
 冠雪した鳥海山が青空に浮かんでいるように見えていました。八幡平山頂タッチということなら1時間のコースタイムですが、次のように歩きま した。
 登山口〜山頂〜源太森〜熊の泉〜茶臼山〜茶臼口バス停==バスで登山口に戻る
 岩手山へ移動。焼き走りコース登山口なら八幡平からの移動にそれほど時間がかからないのですが、柳沢コースなので岩手山麓を半周して馬返し 登山口に着きました。

岩手山
 馬返し登山口から八合目避難小屋まではシラネアオイロード、お気に入り花が満喫できました。不動平で樹林帯は終わり2000m級らしい景色 が始まります。単独峰だからか残雪はありません。焼き走りコースは溶岩流、噴出口、コマクサなど見所が多いのですが、コースタイムが長いので 避けました。でも山頂では焼き走りから入山したという方が結構いました。
 余裕があれば鬼ヶ城の荒々しい景色もというところでしょうか。最もハードとみなしていた岩手山登山が終わり、次の山に向かいました。

姫神山
 姫神山駐車場は私たちの車1台だけ。標高1123mの山に前泊する必要もないからでしょう。山頂からは岩手山、八幡平、秋田駒ヶ岳が素晴ら しかった。低山ながらも200名山になっているのはこの眺望と、裾野がゆったり広がるコニーデ山容が美しいからだと思います
 登山口車中泊のメリットは登山開始時間が早いということです。姫神山からの下山時刻は10時前。たっぷり時間ができたので用事を済ませ食料 品の買い物後、スキー場の温泉までドライブをしてゆっくり湯につかりました。

早池峰山
 固有種の多い早池峰山は人気山で、シーズン中はマイカー規制がありシャトルバス運行になります。6月なので駐車場まで進入できました。下か ら見えている早池峰山は岩肌が露出していて魅力的には見えないのですが、登るとそれら岩の間に咲く高山植物花園が可愛いです。小田越登山口か ら山頂へ、そこから中岳〜鶏頭山の稜線を下山したいものですが小田越に戻りました。ビジターセンターの公式回答は小田越登山口には駐車は無い ということになりますが、実は数台駐車可能なスペースがあり先着順です。この日も早起きは三文の得となりました。
 下山後、当初予定していなかった五葉山に今日登るべく車を走らせました。

五葉山
 五葉山は釜石市、大船渡市にまたがり山頂からはリアス式海岸が見えるということですが、そのような状況にはありませんでした。五葉山は御用 山と呼ばれ伊達藩直轄の山であったということです。どおりで大台ヶ原を彷彿させる風景もありました。
 駐車場に野兎がやってきて警戒心もなく何かを食んでいました。なんとか早池峰山までは晴れてほしいという願いはかなえられました。

焼石岳
 標高1547mなのに一番残雪がありました。もう少し早い時期なら軽アイゼン必携になります。7座のなかで再度登りたい山は、と尋ねられれ ば焼石岳をあげたいです。お天気がイマイチで強風の山頂からは何も見えなかったということもありますが、水芭蕉・リュウキンカなどの花、趣の ある沼、良かったです。それでも地元の方のお話では花はもう1週間早い方がベストとのこと。でもこれからは夏の花ヒオウギアヤメの開花を迎え て季節ごとの花が楽しめそうです。
 岩手山・早池峰山、「山」なのに、焼石岳のみ「岳」。山と岳の違いは何? 6山の登山口は舗装されているのに、ここ焼石岳登山口だけは舗装されていません。こんな曇天雨天日に来る人がいるのかという悪路でしたが、既に数台が駐車していました。

栗駒山
 入山者が多い山です。登山口には乳白色露天風呂もあり、温泉入浴で来る人も多いと思います。栗駒山と言えば紅葉でも有名です。
 生活用具一式をのせて車中泊をしている、名古屋から来たという男性から「やるね!!」感嘆の言葉をもらった私たちでした。 

記念館
 雨天の予備日。宮沢賢治記念館は大人も子供も一緒に楽しめます。新渡戸記念館では稲造「願わくはわれ太平洋の橋とならん」を、そして花巻博 物館では企画展、没後50年―多田等観―チベットに捧げた人生と西域への夢、多田等観を知りました。
 一路仙台へ。ベットは仙台のビジネスホテル1泊のみでした。道の駅での車中泊は便利で快適。フェリーではオーボエとクラリネット演奏、ジャ ズ演奏もありました。



                             
              
                
              

       
                  


       
                  


                
      
              
     

 


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